色男でなくてもいい

 映画『糸』の小松菜奈の色気がすごかったです。僕の祖母を思い出しました。

 僕の父の母、僕から見たら祖母は僕が物心ついたときから、もうすっかりおばあちゃんでした。そんな祖母の若い頃の写真を、僕が初めて見たのが高校生ぐらいの時だったのですが、見て衝撃をうけました。田舎のおじさんおばさんが十人ぐらい写っている中に、30歳前後ぐらいの祖母も写っている、なにげない日常の写真なのですが、セクシーな女優さんをプロの写真家が撮ってはじめてできるような、色気のあふれる写真だったからです。祖母は色っぽく撮ってもおらうとしたのではなく、常日頃から濃い色香を漂わせていたのでしょう。そんな祖母の息子、つまり僕の父は父親似でした。

 僕の母の父はとても男前でした。母は母親似です。

 思うに、もし父が母親似で母が父親似だったら、僕はとても色男に生まれてきたかもしれません。ですが、テレビのワイドショーで多くの色男達が色々苦労されている様子を拝見するに、色男でない今の自分でいいのだ!と思う今日この頃です。