喜劇ですか?

 数年前の河合克行元法相の大規模買収事件の原資がどこから出たのかは、考えれば小学生でも理解できることです。それを踏まえた上で、現在の国会中継の裏金事件に関する議論を聞いていると、議員の方々が冗談ばかりを口にしているように感じます。 

 また、総理が所信表明演説をしている最中、解散が決まったある派閥の長が、鬼気迫る表情で一点を凝視されていました。 どこを見、何を考えておられたのでしょうか?

 もしかしたら、国民を笑わせるために、国会議員総出で喜劇を演じている可能性もあるかも・・・。んなわきゃあない。それに人によっては悲劇に見えるかもしれません。

 「人間は道化であり矛盾」というのも、あながち間違っていないですね。 

 それにしても、今回の裏金問題で逮捕者が出ましたが、もし僕が自民党の国会議員だったら、派閥の力学に巻き込まれ、真っ先に逮捕されるような気がします。

 最初は「国を良くしたい」と高邁な志を持って議員になった方が、志を実現するためには仲間を作ることが求められますが、派閥やそれに類するものの力学に抗うのは相当難しいと考えられます。「数は力」だからです。「派閥」という名の集合意識に踊らされてしまうのです。自民党の派閥のいくつかは解散することになりましたが、今後も同じ性質の集団が名前を変えて再出現することがあるでしょう。そして政治資金を隠す手口が巧妙化し、ばれた場合には「秘書が・・・」といった言い訳をくりかえす可能性が高いと思われます。

 政権交代があれば変わるでしょうが、ただ、自民党は「お金の問題」以外において、国民にとって有益な政権運営が行われていると、自民党を支持する方々が考えているため、政権交代が難しいのかもしれません。しかし、このままでは有能な方々が次々に裸の王様になることでしょう。権力を少人数で長く保持すると、汚職の温床になります。権力は分散すべきです。

 したがって、政治家や国民のためにも、日本を直接民主制に変更するべきだと考えます。直接民主制になれば衆愚政治になる心配をされる方々もいます。確かに数年は失敗が続き混乱が生じるかもしれません。しかし、国民は失敗から学び、成長するものと信じます。過去にはいくつもの失敗があったものの、それらから多くの教訓を得てきました。現在の日本人の大多数は愚かではありません。

 喜劇はコント師の方々にお任せしましょう。 

 

 ※2024年2月3日に文の一部を修正しました。