一羽のカラスが飛び立った
僕は太陽が沈んだ後の空の色が好きだ
稜線の上の薄い橙色が徐々に色を変え紺色に変わっていく
仮に青色のある地点をAとして
薄い水色のある地点をBとして
AとBの中間点をCとする
さらにCとAの中間点をDとする
さらにAとDの中間点をEとする
さらに・・・。この中間点を作る作業は無限に繰り返せる
理論上その中間点の青色はすべて違う色だ
僕たちが何気なく見ている夕空には無限の青が存在する
人間には見分けられないだけだ
カラスが黄泉の国から聞こえてくる歌声を聞きながら
無限の青の中に消えていった
※2020年3月29日に添削しました