真のウルトラマン

『シン・ウルトラマン』(監督    樋口真嗣)を観ました。

 観に行こうと思った理由は二つあります。

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一つは、『シン・ウルトラマン』の予告でウルトラマンが画面の右端から左端に一直線にスペシウム光線を放つのですが、これは映画のスクリーンを活かした見事な構図だと思い、見入りました。大きな画面で観たくなります。

 もう一つは宇宙人を「外星人」と呼称しているのですが、この「外星人」という呼称は秀逸だと思いました。現実世界でも公式に外星人が来訪したら、日本は「外星人」という呼称を使ってほしいですね。僕も「外星人」より良い呼称がないか、文字を色々組み合わせてみましたが、出来ませんでした。

 上記の2点だけみても、作品の完成度の高さと細部へのこだわりが見てとれます。

 観た感想です。最後の場面で禍特対の構成員が神永(元ウルトラマン)に向かって呼びかけるのですが、神永は映し出されていなくて、禍特対の構成員が映し出されていて、観客から見たら、禍特対の構成員が観客にむかって呼びかけているように見えます。

 最後の画面は神永の顔を映して終わってもよかったのに、なぜあのような終わりかただったのでしょうか?製作者側の真意は分かりませんが、最後の場面では「ウルトラマンというのは、あくまで象徴であって、地球の問題を解決していく真のウルトラマンは観客のみなさん一人ひとりなんですよ」と訴えているんだと、僕は受け止めました。

 ※2022年7月29日に加筆修正しました。