車に譬えると
クリストファー・ノーランの作品は、豪華で品があり、観客を魅了する壮大さがあります。車に譬えると、息子が、昨年宮内庁の車馬課を定年退職した父親を乗せて墓参りに行く、新型アルファードです。
庵野秀明の作品は、古典性と革新性が融合し、印象深い独自の美学を感じさせます。車に譬えると、自身が経営する整備工場でエンジンを「VR38DETT(V型6気筒の3.8リットルツインターボエンジン)」に積み替え、常にリーゼントの健太郎59歳が運転する、ハコスカGT-Rです。
山崎貴の作品は、親しみやすく、多くの人に愛される普遍的な魅力を持っています。車に譬えると、美咲35歳が4歳の娘を保育所に送った後、サンドイッチを食べながら職場に向かうN-BOXです。
バカリズムの作品は笑える場面が多く、風刺にセンスがあり、登場人物の会話は視聴者に強い印象を与えます。車に譬えると、黒いサングラスをかけて、咥えタバコのサンタクロースが運転する、ボンネットいっぱいにトニートニー・チョッパーが描かれ、助手席には子供たちのプレゼントを積んだ、真っ赤なマツダ ロードスターです。